MEMORANDUM

  ゆっくりと読む

◆ 甲子園が終わると、気が抜けたように涼しくなった。夏も終わりだろうか? 64年前の夏のことを、なかにし礼が自伝的エッセーで書いている。

◇  ソ連軍数十機が満州牡丹江(ぼたんこう)を爆撃したのは、昭和二十年八月十一日の午前十時であった。
 その日、空には雲一つなかった。
 私は一人、庭で遊んでいた。
 私は七歳の子供であった。門の近くにしゃがみこんで、コンクリートの上にローセキで「のらくろ上等兵」の顔を描いていた。

なかにし礼 『翔べ!わが想いよ』(文春文庫,p.11)

◇ 八月十五日、無蓋車から見上げるハルビンの正午の空は絵の具を塗ったように真っ青であった。
Ibid. p.29

◆ 1945年8月11日、牡丹江、快晴。1945年8月15日、ハルビン、快晴。8月15日、この日は、日本も快晴だった。そのことを、「青空の記憶」でちょっと書いた。

◆ ローセキ(蝋石)のことも「道路の落書き」でちょっと書いた。

◆ のらくろのこととハルビン(哈爾濱)のことは、まだ書いてない。そういえば、無蓋車(屋根のない貨物車)もつい先日、久しぶりに見た。写真を撮っておけばよかった。

◆ 読むのが遅い。1ページにも満たない文章を読むのに、ずいぶんと時間がかかる。ゆっくりとしか読めない。

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